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家庭内での事故防止

●骨折事故につながる転落・転倒

お年寄りは、からだ全体の機能が低下しているため、若い人に比べて骨がもろく、軽い転倒でも骨折してしまうことがあります。また、運動機能や反射神経も衰えているため、立ち上がるときや座るときにバランスを崩しやすく、敷居につまずいたり、階段やベッドからの転落なども起こしやすくなっています。些細なことでも事故につながるので、まわりの人たちは注意が必要です。

●寝たきりにつながる場合も

お年寄りは回復力が低下していますから、事故の治療にも時間がかかります。さらに治癒過程で合併症や二次的障害を引き起こし、細菌感染や脳神経に重大な障害を及ぼすことも少なくありません。事故が原因で日常生活に支障をきたすことになると、事故に対する怖れから、動くことに消極的になったり気分がふさぎ込んだりして、起き上がるのを嫌がり、寝たきりになってしまう場合もあります。

●屋内事故のほとんどは転落・転倒

家庭内で起こるお年寄りの事故のほとんどは、転落や転倒によるものです。わずかな段差やコードにつまずく、浴室や廊下での転倒、階段や台の上からの転落、このほかに思いもかけない転倒や転落が起こっています。まわりの人は日常生活の些細なことにも注意して、事故を未然に防ぐことが大切です。


家庭内で起きる代表的な事故原因

●火災やヤケドによる事故

お年寄りは皮膚感覚、視覚や聴覚、嗅覚など感覚機能の低下、さらに記憶力や理解力も低下しているため、火災やヤケドなど危険な事故に巻き込まれる傾向があります。主な事故原因として、火の不始末、暖房器具操作の誤り、喚起不足、寝たばこ、カイロやアンカの長時間使用などがあげられます。

●骨折で多いのは大腿骨頸部

骨粗鬆症のお年寄りは、ほんの少しの衝撃で骨折してしまいます。転倒・転落などの事故により骨折する箇所で最も多いのが大腿骨頸部です。バランスを崩して転倒したときに足のつけ根(頸部)に負担がかかったり、大腿部を強打することが多いからです。

●頭部打撲がもたらす障害

お年寄りの事故では、頭部打撲にも気をつけてください。老化が進み脳の血管壁がもろくなっているところに、打撲による衝撃が加わると血管にひび、破れが生じて硬膜下血種を作ることがあるからです。打撲後、数週間から1年ぐらいの間に、運動障害、頭重感、めまい、意識障害、半身不随、けいれん、痴呆などの症状が出たら、硬膜下血種の疑いがあります。医師の診察を受け打撲の状況を説明しましょう。

●事故防止に細かな配慮を

事故はお年寄りのからだに大きな悪影響を及ぼします。事故を未然に防止するためには、生活の場である住まいについて、お年寄りの心身の状態に合わせた配慮が必要です。安全性を重視した空間・設備を整えて、心地よく過ごせる工夫をしてあげましょう。


[安全で快適な住まい]

●危険を減らすバリアフリー

お年寄りが屋内で事故にあう原因は、段差につまずく、床を滑る、階段を踏み外すといったものです。そういう危険からお年寄りの身を守るためには、段差をなくしたり、手すりをつけるなどの工夫が必要です。このような配慮をすることをバリアフリーといいます。

お年寄りは、介護されることで家族に気持ちの負担を感じています。バリアフリーは危険を回避するばかりでなく、お年寄りの自立を助け、精神的な開放感をもたらします。

●家庭内の危険な場所をチェック

お年寄りの生活の場となる自宅は、安全で快適な環境であることが大切です。介護者や家族が自宅内の安全性をチェックし、不備がある場合は住まいの改善や工夫をします。お年寄りの行動範囲をもう一度見直してみましょう。
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