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認知症 サイトマップ

●アルツハイマー病の特徴

アルツハイマー病は、脳自体の異常な老化によって起こります。アルツハイマー病の人の脳は、
1.大脳皮質が著しく萎縮する
2.βアミロイド蛋白が沈着して、「老人斑」というシミをつくる
3.神経線維が螺旋状になる(「神経原線維変化」という)
4.広い範囲で神経細胞が脱落する、
などの特徴がみられます。

通常の老化でも、「老人斑」や「神経原繊維変化」はみられますが、アルツハイマー病の場合ほど大きな変化ではありません。なぜ、脳に異常な老化が起こるのか、まだ解明されていません。

こうした脳の変化は、CT検査やMRI検査で調べることができます。しかし、早期の場合は脳の変化が見られない場合もありますし、症状がなくても、脳に変化が起こっている場合もあります。脳の変化は長い時間をかけて進み、80歳で認知症と診断された人では、50歳ごろからβアミロイド蛋白が脳に沈着しはじめるといわれています。

アルツハイマー病は、脳の司令部である大脳皮質の働きが障害されるので、脳全体の働きが衰えていきます。症状は、軽いもの忘れ程度の前段階(軽度認知障害(MCI)と呼ばれる)を経て、初期では記憶障害や見当識障害などが目立ち、知っているはずの場所で迷ったり、意欲が低下していきます。中期になると、入浴や排泄、着替え、料理、買い物など、日常生活が難しくなり、会話が困難になったり、暴力などがみられることがあります。後期になると、無言、無動、体のこわばり、嚥下困難など身体的な症状があらわれ、寝たきりの状態になります。
進行の速さは、人それぞれですが、多くの場合はゆっくりと進みます。

●脳血管性障害による認知症

脳血管性障害による認知症は、血管の老化が原因です。血管が老化すると、動脈硬化を起こやすくなり、脳梗塞や脳出血、くも膜下出血などの病気を起こします。その結果、血液によって酸素や栄養が届かなくなった脳細胞が壊死します。

もっとも多いのは、脳梗塞によるものです。脳梗塞がいくつも同時に起こる多発性脳梗塞では、脳梗塞の数が多ければ多いほど、認知症になる危険性が高くなるという報告もあります。

症状は、障害を受けた脳細胞の場所によって違います。大脳皮質の障害はそれほど大きくはないことが多く、ある能力は低下しているのに、ある能力はしっかりしているという「まだらボケ」の状態がよくみられます。人によっては、自分が病気だという認識をもつため、とても悲観的になります。

発症は、アルツハイマー病の場合は「そういえば何となく」始まり、脳血管性障害による認知症の場合は「あのときから」はじまります。あのときとは、脳梗塞や脳出血、くも膜下出血などの発作があったときのことです。進行も、発作が起こるたびに進行するので、次の発作を防ぐことが大切になります。

●その他の認知症

認知症にはいろいろな原因があります。脳の変性による認知症には、アルツハイマー病をはじめ、ピック病やパーキンソン病などがあります。何らかの病気にともなって起こる認知症には、脳血管性障害による認知症のほか、クロイツフェルト・ヤコブ病や脳腫瘍、正常圧水頭症、甲状腺機能低下症、慢性硬膜下血腫、脊髄小脳変性症、低血糖症、尿毒症、真菌性髄膜炎、アルコール中毒などがあります。
正常圧水頭症や甲状腺機能低下症、慢性硬膜下出血などは、早めに治療をすれば治るので、できるだけ早く、専門の医師に受診することが大切です。

●認知症と紛らわしい病気

認知症と紛らわしい病気に、高齢者のうつ病があります。高齢者のうつ病はとても多く、定年退職や家族の死などをきっかけに発症することも少なくありません。
うつ病になると、声をかけても反応があまりない、外出したがらない、集中力が低下してもの覚えが悪くなった、といった症状とともに、体の倦怠感や食欲不振、不眠などを伴うのが特徴です。本人が「もの忘れが多くなった」と訴えることもありますが、よく内容を聞いてみると認知症の記憶障害とは違います。また、うつ病は、認知症のように脳の変化がみられないので、CT検査やMRI検査をすればすぐにわかります。
うつ病が認知症になることはありませんが、家に閉じこもり、刺激の少ない生活を続けていると、認知症になる可能性は高くなります。認知症とうつ病を併発している場合もあります。いずれにしても、専門の医師に相談し、適切な治療を行うことが大切です。

●認知症の危険因子とは

認知症の危険因子として、次のようなものがわかってきました。注目したいのは、生活習慣病やライフスタイルが認知症と深くかかわっていること。これらの予防と改善によって、認知症を防ぐことも可能となってきました。

加齢・・・認知症の発症率は、高齢になるほど高くなり、80歳を過ぎると急激に増えていきます。
生活習慣病・・・高血圧や糖尿病、高脂血症、不整脈、肥満などは、脳血管性障害による認知症の危険因子になるだけでなく、アルツハイマー病の危険因子であることがわかってきました。とくに、生活習慣病をいくつも抱えた「メタボリック・シンドローム」の場合は、認知症のなる危険性が高くなると報告されています。
ライフスタイル・・・高脂肪の食生活や運動不足は、肥満や高血圧、糖尿病など生活習慣病の原因となります。また、毎日の生活に変化がなく、感動することも、何かに好奇心をもったり、興味の対象がなくなると、脳は急激に衰えていきます。
アポリポ遺伝子・・・アルツハイマー病の人には、アポリポ蛋白Eというタイプの遺伝子をもつ人が多く、この遺伝子が認知症の発症に関係していると考えられています。ただし、この遺伝子をもつ人が必ず認知症になるというわけではなく、ほかの要因が関係しているのではないかと推測されています。
頭部外傷・・・スポーツや事故などで、何度も頭に衝撃を受けたり、強い衝撃を受けると、認知症になりやすいとされています。
その他・・・喫煙は、高血圧や動脈硬化の原因となるため、認知症の危険因子と考えられています。また、アルコールの飲み過ぎも要注意。脳血管障害の原因になるだけでなく、アルコール依存症になるほど大量に飲むと、大脳や小脳が萎縮して認知症となることがあります。

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