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老化の具体例と予防 | |||||||||||||||||||||||
| 「心の老化」には脳自体の機能低下を指す場合と、心理的な意欲の低下を指す場合とがあります。 ●精神機能の低下 「あの人の名前何だったっけ?」「あれはどこにしまったかな…」ちょっとしたもの忘れ、年とともに多くなってきませんか? これが続くと「ぼけたかなあ」等と心配になりますが、いわゆる「もの忘れ」と脳の病気である「認知症」(認知症の項参照)は全く別のものです。目安としてよく言われるのが「何を食べたか忘れてしまうのはもの忘れ、食べたこと自体を忘れてしまうのが認知症」というフレーズ。「老人力」なんて言葉があったように、ちょっとしたもの忘れは、長年頑張ってきたことを証明する勲章にもなるのです。 脳細胞は20代から1日10万個ずつ減っていくといわれ、特に壮年期以降は新しく見聞きしたことを覚えておく短期記憶が苦手になります。しかし、脳は一方的に衰えていくばかりではありません。一度覚えたもの、特に過去の記憶等は衰えにくくなっていますし、言語能力、そして論理や思考を組み立てたり統合したりする知能(結晶性知能)等はむしろ加齢と共に向上し続けます。じっくり時間をかけて考えることについては、年配になってからの方が優れているのです。 ●脳を鍛える 日常生活で不便なもの忘れは、できるだけ避けたいものです。まずは、脳をバランスよく使うこと。運動をしたり、活字や芸術に積極的に触れたり、バランスのよい食生活や規則正しい生活は、体だけでなく頭にもよい影響を与えるのです。そして、もっと積極的な予防をしたい人には、最近話題になっている「脳を鍛えるトレーニング」がお勧め。簡単な計算や読み書きが脳の活性化に大きな効果を持つと最近の研究でも明らかにされ、シニアや高齢者向けのドリルやゲーム等も出ています。 ●意欲の低下−「抑うつ」 高齢期を迎えるにあたっての様々な生活や環境の変化、また体や脳の機能低下が原因となり、憂鬱で落ち込みやすい「抑うつ」の状態になりやすくなります。この具体的な症状は意欲の低下や不安、焦燥感、食欲低下や睡眠障害、体重減少など。軽度の「抑うつ気分」であれば、心と体をゆっくり休めたり、生きがいを見つけたりすること等で改善されますが、悪化した重度の状態は「うつ病」(うつ病の項参照)です。「誰にでもあること」「年だから仕方ない」等考えてしまいがちですが、薬等の適切な治療を行えば症状は良くなるし、うつ病は様々な体の症状が現れたり、自殺に至ることもある危険なもの。身体的なことが原因となる場合もあるので、まずは病院などで診てもらうことが重要です。 うつ状態の人を見ると、つい「頑張って」と応援したり、積極的に動くよう誘ったりしてしまいがち。しかし、この「励ます」という行為や他人と一緒にいることが無理をさせ、かえって状態を悪化させてしまうことがあるのです。休養を勧めたり、重度の場合には受診を勧めたりする方がいいでしょう。 ●認知症と間違えやすい 特に高齢期のうつ状態では記憶力や判断力の低下を伴うため、認知症との区別がつきにくいことがあります。認知症では症状の進行は遅いこと、認知障害に対する本人の自覚が薄く、社交性もあることなどが特徴です。 一方、うつ病では本人が認知障害や体の不調を強く訴える他、自発性がなくなる、質問に対しても答えようとしなくなる等、全般的に意欲の低下が強く見られるのが特徴です。「抑うつ」状態はなかなか自分では分からないものです。家族がおかしいなと気が付いたらすぐ医師に相談しましょう。 |
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