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| (1)尿道の位置がうしろにずれるタイプ 骨盤底筋がゆるくなり→膀胱や尿道が下垂して膣に押しつけられた形になる→クシャミや咳をしたり、お腹に大きな力をこめると腹圧で尿道がうしろに落ちこみ→膀胱や尿道に圧力がかかり反射的にゆるみ尿がもれます。 (2)括約筋や平滑筋などの筋肉がゆるむタイプ 括約筋や平滑筋そのものが弱くなることによって、尿道を閉める力が落ち、その分、尿がもれやすくなります。このうち主役の括約筋がゆるむ症状を、特に括約筋不全といいます。 筋肉がゆるむ原因としては、(a)年齢を重ね、中年以上になること (b)肥満 (c)出産 (d)子宮の病気などで施した手術によるもの、があります。 (1)と(2)のタイプ両方が重なっている人も少なくありません。尿道も下垂し、筋肉も弱っているというケースで、中年過ぎでは、むしろこれが普通です。 【腹圧性尿失禁の程度(グレイド)分け】 腹圧性尿失禁の程度の分け方にはいくつかありますが、ここでは一般の方でも見当のつけやすい区分けを紹介します。 A 尿のもれは、毎日はなく、ちびりぐあいもほとんど気にならず、下着をかえる必要はない。 もっとも多いケース。続けてクシャミをしたり、ひどく咳き込んだ時に、はずみでちびるもの。その瞬間にぬれるだけで、すぐ乾いてしまう。 ◎気に病んだり、心配する必要はありません。 B 尿のもれは、毎日はないが、あると下着をかえる必要がある。 あるいは、下着をかえるほど量は出ないが、それでも毎日もれる。 荷物を持ち上げた時、ぱっと立ちあがった時、階段をのぼったり、下りたりした拍子に、あるいは、大笑いした時とか、クシャミも1回しただけで、もれるもの。 ◎この段階になると不快感を伴い、QOLのうえからも病気として対処していく必要があります。この段階なら、一定の体操やトレーニングをするだけで、あるいは薬を併用することで、多くが完治できます。 C 毎日、尿失禁があり、1日に1〜4回はもれ下着の交換が必要。パッドがあったほうが安心。 歩いた時など、日常の動作でも、もれるもの。 ◎治療については、体操・トレーニングや投薬、電気刺激療法、コラーゲンを入れる手術など、いくつかの選択肢があります。 D 毎日、5回以上の尿もれがある。 下着交換はもちろん、パッドやオムツが必要。 寝ている時、椅子に座っている時など、身体を動かさずに安静にしている時にも、もれるもの。 ◎いろいろな種類のある手術のうちから、切開手術までも含めて最善の方法を選び、治療をすすめていく必要があります。 (参考)国際禁制学会のテストによるグレイド分け 実際の治療では、尿失禁定量テスト、またはパッドテストという方法を用います。 その手順は、 1) あらかじめパッド=紙オムツの重量をはかる(Xグラム)。 2) パッドを股間にあててもらい、500mlの水を15分以内で飲んでもらう。 3) 15分間は、イスまたはベッドで安静に。 4) そのあと、歩行を30分、階段の上り下りを1回してもらう。 5) 続いて、イスに座ったり、立ちあがったりを10回、強く咳きこむ動作を10回、そして、1カ所を1分間走り回り、床上のものを腰をかがめてひろう動作を5回、最後に流れる水で手を洗ってもらう。以上を15分間で行う。 6) パッドをはずしてもらい、その重量をはかる(Yグラム)。 7) X−Yグラムがもれた尿の量となります。 尿失禁の学会である国際禁制学会では、もれた尿の量によって次のようなグレイドを設けていて、医師などの専門家が測定します。 a) 2グラム以下・・・・尿失禁とはしない。上記の軽いちびり(A)に相当。 b) 2〜5グラム・・・・軽度の尿失禁。上記の(B)に相当。 c) 5〜10グラム・・・中等度の尿失禁。上記の(C)に相当。 d) 10〜50グラム・・高度の尿失禁。上記の(D)に相当。 e) 50グラム以上・・・きわめて高度の尿失禁。 このコーナーは東京大学医学部泌尿器科 高橋 悟著「あきらめないで!尿失禁はこうして治す」を参考資料として制作しました。 |
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