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尿もれの治し方
 
女性に多い尿もれ
 
尿もれの種類
・腹圧性失禁
 腹圧性失禁とは?
 女性の腹圧性失禁
 腹圧性失禁のタイプ
 予防と改善体操
 
溢流性尿失禁
 
切迫性尿失禁
 
機能性尿失禁
 
【女性が尿もれを起こしやすいわけ】
(1)尿道が短く、前立腺がなく、括約筋が弱い

 女性は男性に比べると、生まれつき尿のもれやすい身体構造になっているのです。女性と男性の泌尿器(腎臓、尿管、膀胱、尿道)を比べると、腎臓―尿管―膀胱までは、ほぼ同じですが、その先の尿道と周辺の臓器には、次のような幾つかの大きな違いがあります。

○女性の尿道はまっすぐで4cm、これに対して男性の尿道はL字状で、途中からペニスの中を通り、長さは25cmもあります。

○男性には、女性にはない前立腺という器官があり、尿道の膀胱に接する部分を円く取り囲んでいます。ここが大きくなったのが前立腺肥大症という病気で、結果的に尿道が圧迫されて、尿が出にくくなります。

○オシッコをこらえる時に、膀胱がゆるみ、尿道が閉じます。この尿道を閉める筋肉が括約筋と平滑筋です。このうち、意思で動かせるのが尿道括約筋です。ところが、女性は尿道が短いため平滑筋が少なく、括約筋は男性のそれより閉める力が弱くできています。


(2)泌尿器を支えている筋肉も弱い

 尿道については、女性は生まれつきハンディキャップを負っていることになりますが、女性の尿道を通るのは尿だけだからです。男性の尿道は尿のほかに精液がここから射出される仕組みになっているため、しっかりした構造になっているのです。

 女性の場合は、ほかにもいくつか、尿をもれやすくしている原因があります。まず、女性の骨盤底筋群(下腹部―股間―肛門に広がる筋肉)はもともとゆるみやすい。骨盤点です底筋群は、泌尿器をはじめ、膣や子宮、直腸などを、ハンモック状に吊り上げている大切な筋肉です。ところが、女性の陰部は、尿道口や膣口を含めて_開く”構造になっているため、どうしても筋肉を引き締める力は弱くなっています。

 また、子宮は膀胱にのしかかるように、膣は尿道に寄り添うように位置しています。そのため、妊娠や婦人科の病気の場合は、膀胱や尿道が押され、尿もれが起きるきっかけの一つになります。さらに、女性に多い、便秘や冷え性も尿もれの原因になります。

    【女性は腹圧性尿失禁になりやすい】
     
     下記の1〜4の条件を備えている人は、腹圧性尿失禁になる割合が高くなります。少しでも早めに専門医の診断・治療を受けましょう。特殊なケースをのぞいて、腹圧性尿失禁は治すことができます。恥ずかしいことでも、特殊な病気でもありません。胸をはって医師に相談してみてください。

1.歳をとって、中年を過ぎること
 女性の年齢が早くて30歳過ぎ、おそくても35〜40歳を過ぎると、腹圧性尿失禁になる割合が高くなります。軽いちびりも入れれば、中年の女性の半数以上が尿もれの経験をするといっていいでしょう。40代以降は各年代とも同じくらいの率で、高齢になると増えるということはありません。

2.太って、脂肪が増えること
 お腹についた脂肪の圧力で、尿道圧より膀胱圧が大きくなり、尿道がゆるむからです。

3.1回でもお産の経験があること
 昔は、お産の回数が多いほど尿もれが起きやすいと思われていました。確かに出産により、骨盤底筋群や括約筋はゆるみやすくなり、経産婦のほうが尿もれになりやすいのですが、いろいろな調査によると1回のお産でも難産で骨盤底筋群が傷つくことが問題であると判明しています。

4.婦人科の病気で、子宮などの手術によるもの
 手術の際に、骨盤の中の神経を切った場合、膀胱や括約筋への神経障害が出ることがあります。こういうケースは特殊ですが、排尿障害をともなった尿もれになるおそれがあります。



このコーナーは東京大学医学部泌尿器科 高橋 悟著「あきらめないで!尿失禁はこうして治す」を参考資料として制作しました。
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